沢田靖司ライブ 渋谷JZ Brat 2010/11/9(火) |
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JZ Bratで沢田靖司の恒例のライブがあります。 このメンバーです。ものすごいライブになることが聴かないうちからわかります。 JZ Bratで満席で予約お断りのときがありました。私の知り合いで来られなかった人がいました。キャンセル待ちで知らせが来たので入れた人もいましたが、駄目な人もいました。泣いていましたよ。 何を隠そう、私もキャンセル待ちとか言われました。冗談じゃない。私は細野よしひこに頼んでもぐりこんだことがあります。 予約が遅いと入れてもらえませんぞ。 |
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■ 凄い!の一言。これだけのプレイヤーが揃うととんでもないことになりました。自分達同士が素晴らしいパフォーマンスにインスパイアされて、さらにさらに盛り上がるのです。へんてこなライブに行くのはおよしなさい。本物のライブ・パーフォーマンスを満喫させてくれました。さすがに我が師匠だ! 久し振りに岡崎好朗に会いました。4年間アメリカに修行に行っていたと言っていました。いやぁー、それ以前からすごいトランペッターだったのですが、凄い成長を見せてくれました。音が艶っぽく、滑らかです。素晴らしい!渋谷にBabytalkがある頃は、よく聴かせてくれましたし、沢チンともよく共演していたのです。何年か振りのセッションです。 五十嵐さんは先日銀座BRBでお会いしたばかりです。このときは、伊原康二のオルガンでのライブで、それは楽しそうに吹いていましたが、今夜もツワモノ揃いでさぞや面白かったことでしょう。五十嵐さんは79歳になりますが、そんな「歳」にはみえない「要(とし)ちゃん」です。 長部正太はサンフランシスコからはるばるとやってくるのですが、このところ年に2回か3回来ています。その度に沢チンは一緒にやりたがります。当たり前です。ピアノ一本だけでも何とも豊かで気持ちがいいのです。先週、六本木・赤坂サウンド・クルージングがありました。長部さんがある店に出るというので、その店には一度も行ったことがなかったのですが、長部さんの顔を見に行ってきました。そうしたら、若手の歌手やわけのわからないイスラエル人が歌ったりして、ろくにピアノ演奏が聴けませんでした。さっさと帰ってきました。 30年以上前に沢チンがNew YorkでHank JonesやRon CarterとレコーディングしたLP「イマジネイション」は、長部さんのお兄さん、寺島さんがプロデュースしたものです。 長部正太の「Happy Coat」というCDはレイ・ブラウンの最後のレコーディングといわれます。”This Is All I Ask”とか”Cotton Fields”など、珍しい曲が入っていて、私はほくそえんでいます。 ここのところ、毎年、ベースは稲葉さんです。稲葉さんも昭和一桁の最後、後期高齢者です。沢チンは、20年近く前は若いベーシストの横山裕を育てていました。沢チンももう直ぐ71歳になりますから、年寄りの仲間入りしました。そこで、稲葉国光というベテランのベースと沢チンの口ベース・スキャットと4バースをやったりして笑いを誘ったりしました。 ギターは中牟礼貞則さん。昔から沢チンがトリオでライブをやるときに、ドラムスの代わりにギターとベースでトリオを組むことが多かったです。ナット・キング・コールのスタイルです。いつもギターの名人が来ました。中牟礼さんのGibson ES 175は何ともいい音です。もう一人の名人は、細野義彦でした。細野も175ナチュラルカラーです。2人にあやかって、ナチュラルカラーの同じモデルを持っています。 太鼓は関根英雄です。今日の出演者の中で3番目に若い昭和20年生まれ。長部正太、昭和21年です。この中では若手なのですが、世の中では大ベテランと言われています。うんと若い人がいました。岡崎39歳です。 ■ 私の独断ですが、今夜の最大の目玉は昔から沢チンが大好きだった”Rainy Night In Georgia”です。Brook Bentonが1970年に歌って、彼の唯一の大ヒット曲となったR&Bの歌です。Brook Bentonが後年、1982年にライブで歌った同曲のビデオがあります。最高の乗りです。もうひとつ、Conway TwittyとソウルのSam Mooreの掛け合いで歌った”Rainy Night In Georgia”、これもビデオで出ています。これには、おったまげて私は唖然としてひっくり返りました。そこでこのビデオをDVDに焼いて沢チンに進呈しました。夫妻で何度も何度も繰り返して見てくれました。「涙が出たよ」と言っていました。この歌の好きな人には堪らないビデオです。 先々週、沢チンの弟子のコーラス、Suite Voiceのライブが同じJZ Bratでありました。その時に、今回は”Rainy Night In Georgia”を歌うと予告がありました。これは楽しみにしていました。私が沢チンに見せようと作ったDVDが引き金となったのです。あのビデオを見たら、誰でも歌えるものなら歌ってみたいと思うでしょう。そう簡単に歌える歌ではありません。 その”Rainy Night In Georgia”を沢チンは前半のセットにも後半のセットにも弾き語りで歌ってくれました。お客さんは半分くらいは入れ替わりましたから、全員に聞かせたかったものと思います。われわれは2回も聴きました。難しい歌ですから、念入りにリハーサルをしないとバックと溶け合わなくなる歌です。さすが沢チンです。何度歌っても微妙に歌い方が変わります。 初めてこの歌を聴いたお客さんは印象に残ったのではないかと思います。そうそう、思い出しました。随分前のことですがBrook Bentonの1982年のライブの歌を採譜しました。沢チンに見せると「これちょうだい」でした。その積りで採譜しておいたのです。沢チンには歌ってもらいたいし、この歌が聴きたくて聴きたくてしようがない鉢山町のご婦人がいますからねぇ。 おー、忘れるところでした。司会は沢チンの弟子、深山エダ、それから、プロデューサーは有福 隆でした。毎度です。 |
■ この日の目玉はRainy Night In Georgiaでした。 JZ Brat 5728−0168 ホームページ |